2017年8月28日月曜日

気になる手帳は全部買えば良い

以前から書いているように、私は手帳が大好きです。
中学生の生徒手帳の改造からはじめた私の手帳遍歴について、このブログでも書いています。

さて、東北にも夏がまだ残っている8月末ですが、既に各社の2018年の手帳商戦が始まりました。大人気の「ほぼ日手帳」の9月1日発売に先行するように、文具店には来年の手帳が並びはじめています。

手帳に求める役割は、100人いれば100通りのものでしょう。
だから手帳も無数の種類があります。

「紙手帳は不要だ。私はPCやスマホだけで充分だ」とおっしゃる方もいます。
他人から決められたスケジュールだけを管理するなら、手帳は不要でしょう。
必要なデータも、たいていはネットで検索すれば解決するでしょう。
確かに手帳に求める機能がそれだけならば、スマホだけでも充分と私は考えます。

しかし、人生における様々な課題を考えるために手帳を使いたい私には、紙の手帳も欠かせません。
仕事も趣味も健康も自分の人生をすべて記録して、俯瞰して、フォーカスして、整理して、考えて、未来を創るのです。
また、紙の上で手を動かして考えることは、左脳だけでなく右脳も使い、ディスプレーとキーボードだけでは出てこない発想が期待できます。
紙以外でも、私がタブレットのペンにこだわっているのは、このためです。

以前からこのブログで書いているように、私は手帳を1冊だけに決めていません。これは3冊(4冊?)の紙の手帳とEvernoteやGcalなどですが、これらの複数の手帳に役割を分けて、並行して使っています。

そんな私に「手帳はどれが良いでしょうか」という質問をいただくことがあります。
これは簡単には答えにくい質問です。
その方が今まで手帳に何を求めて、どこが不便だったのか、今後何をしたいのか、それらを具体的にお聞きして、その上で複数のお勧め手帳を紹介しています。

最近は、その答えに「気になる手帳があったら、全部買えば良い」と付け加えています。
手帳を意識している方は、前向きに試行錯誤して使っている方でしょう。
おそらく1冊では足りなくなります。
また、使っているうちに「あのデザインの手帳が良かった」と思うこともあるでしょう。
しかし、手帳は季節商品です。余程の定番商品で無い限り、季節が過ぎたら手に入らないと理解しておくべきものです。

高級な革製品のものや特別なブランドの手帳などで数万円するものなどは別にして、一般的な手帳は千円前後から、高くてもせいぜい数千円です。
これから1年間の仕事や生活を充実したものにできるなら、私は高いものだとは思えません。
だから、気になった手帳は全部買えば良いと思います。

そして、それらの様々なタイプの手帳に記入して、実際使ってみれば良いと思います。
自分に合った手帳は、見ただけでは判断できず、結局自分で使ってみなければそのニュアンスは分からないということです。

自分の使い方に合っている手帳を探していく過程で、手帳から別の使い方に気が付かされることもあると思います。





以下、2012年のブログからの抜粋です。
私の手帳に対する想いの一端を書きました。

最近分かりました。
なぜ手帳が好きなのか。

来年の真っ白なページに
来年のまだ見ぬ自分がそこにある。

来年のこの日はどんなことが待っているのか。
来年のこの日はどんな自分になっているのか。

手帳の真っ白な空白は私の未来で埋まるのです。
その未来は、大きな夢、小さな夢、それらの夢で空白が埋まるはずです。
だから嬉しいのです。

手帳は、夢や望みを確認して、未来を一緒に切り開くバディなのです。


人は未来があるから今日を生きられます。
未来に夢があればあるほど、濃い今日を生きられます。


今東北には未来を描けない人達がいます。
努力しても自分たちだけでは未来を作ることができない人達がいます。
来年の手帳に何を書いて良いか分からない人達がいます。

手帳を見に行って考えました。

2017年8月21日月曜日

地図記号リングメモ

皆さん地図記号は覚えていますか?
主な地図記号は小学校に習いましたね。

田、畑、広葉樹林、針葉樹林、茶畑くらいは分かりますよね?
それなら竹林や果樹園は覚えていますか?

市役所や病院や交番は分かりますよね?
それなら交番と警察署の違いや、小学校と高校の違いを覚えていますか?

スマホ内のグーグル・マップなどで街区の地図などを見る機会は増えているのかも知れませんが、地図記号にはなかなか触れることが無いかも知れませんね。
もちろん、土地家屋調査士の仲間ならほぼ分かると思います。・・・だよね!

さて、その地図記号をモチーフにしたメモ帳があります。
内外地図株式会社からiganiaシリーズのリングメモとして発売されています。
以前このブログで紹介した「三角点標石ふせん」(2017年5月21日)もこのiganiaシリーズの製品です。


大きさはRHODIA(ロディア)N11とほぼ同じA7版サイズです。
ちょっと取り出して、ちょっとメモするにはちょうど良い大きさだと思います。


種類は3種類です。
記号が分かりますか?
さて、この下の写真のメモ帳左下の地図記号は何でしょうか?



そうです。表紙右下に印刷されている地図記号は「発電所」です。
このノートのすごいのは、表紙よりもむしろ中です。


この写真では分かりにくいですね。
コンピュータでご覧になっている人は拡大して見てください。
そうです。罫線が「送電線」で印刷されています。
これが気に入りました。
我々土地家屋調査士の世界では、送電線は地役権などで馴染みがありますね。

ではこの下の写真の記号は分かりますか?


そうです。「市役所」です。



そして罫線ですが、市界(行政界)の記号で書かれています。
これも見えにくいでしょうが、二点鎖線です。

下のメモ帳が一番好きなんです。


そうですね。「畑」を表す地図記号ですね。
そして中身の罫線はどうなっているのでしょうか。


実は、中は罫線ではなく、その代わりに「田」の地図記号が筆記目安として印刷されています。

いいでしょ。
立ったままメモするには丁度良い大きさです。
ロディアと違いリングメモですから、表紙を押さえて書く必要も無いし。

表紙や中のメモ用紙のチョイスはもう少し考えて戴きたいと思いますが、この文具は、そんな細かい違いで買うようなものでも無いです。

どうですか。欲しくなりましたか?
これらのメモ帳の一番の機能は、自然に地図記号の話に持っていって、うんちくを語る機会をつくる機能です。

えっ、語るべきうんちくが無い?
それなら、この機会に地図記号を身に付けましょう。

なお、私の希望としては、この地図記号罫線を使ったA5版とかA4版のノートを、このシリーズに追加して欲しいと思いました。
内外地図さん、よろしくお願いします。






2017年8月17日木曜日

80枚を軽く綴じるバイモ80 マックス


ホッチキス、またはステープラ、このブログでも何度か取り上げた文具です。

今日はその中で、80枚のコピー用紙(PPC用紙64g/m2(55kg))をとても軽く綴じることができる製品を紹介します。

何かと資料をまとめる必要の有る方々は、厚い資料をどうしているでしょうか。
手持ちのホッチキスで綴じられるところまで綴じて、それ以上の厚さは2穴パンチで穴を空けてファイリングすることが多いでしょうね。
それなら、お持ちのホッチキスは何枚まで綴じることができるでしょうか。


スタンダードなものが上のタイプでしょうか。
No.10-1Mの針を使うタイプですね。これはコピー用紙20枚までです。



私が愛用しているものが上のタイプ、バイモ40です。
文字どおり40枚綴じることができます。
ブログ2015年4月13日「文具店散策のお勧め」でも紹介しましたね
針はNo.11-1Mです。
この針が細く鋭くできていて、少ない力で紙を貫通しやすくできています。

これ以上枚数が多いと以下のタイプを使っていました。
3号針を使うタイプです。
75枚まで綴じることができます。
ただし30枚まではNo.3の針で、それ以上はNo.3-10mmに交換しなければなりませんでした。
また、枚数が多いときには少し大きな力が必要でした。

最近買って気に入っているのが、この製品です。


バイモ80です。文字どおりコピー用紙80枚まで綴じることができます。
しかもバイモ・シリーズですから、No.11-10mm針を使って、とても小さな力で綴じることができます。
機会が有ったら是非試してください。実際に80枚を綴じてみたら、この軽さに皆さん少なからず驚くと思います。

大きさの違いはこんな感じです。


一番右側がバイモ80です。
大きいですね。

針の違いです。
一番左がバイモ80用の針です。
真ん中のバイモ40用の針を細いまま4mm伸ばしたものです。

さてコピー用紙80枚ってどの程度の厚さでしょうか。


この程度の厚さです。赤鉛筆の直径より厚いです。


綴じてみましょう。


もの凄く軽く綴じることができます。


裏側です。フラットに綴じられています。

実はこのバイモ80は厚いもの専用でもないのです。
コピー用紙2枚を綴じてみましょう。


綺麗に綴じられています。
裏はどうなっているのでしょうか。


こんな感じで針がパラレルに綴じられています。
バイモ80は針を変える必要が無いのです。
これができるので、とりあえずバイモ80だけで作業しても問題ありません。

私は買い換えて良かったと思います。
文具の差は使っても分かりにくいものも有りますが、これは一度使ったら誰でも分かる明確な差があります。
マックスによると「とじる力を70%以上軽減。(※当社比)」と書いています。
これだけ軽く綴じることができるのなら、事務効率は断然変わってきます。

他の経費に比べて文具は安いものです。
80枚までを綴じることが多い方なら、是非お勧めです。

ちなみに80枚を綴じた針を外したいとき困るでしょう。
以前のブログ(2013年5月15日)「MAX スムーバ」で紹介させていただいた「はりトルプロ」がベストチョイスです。





2017年8月4日金曜日

久しぶりのMさんからのお便りに答える

以前から私のブログの感想を送ってくださるMさんから、久しぶりにお便りを戴きました。紹介させていただきます。
ちなみにMさんからお便りを転載させていただく許可はいただいています。


鈴木先生、ご無沙汰しております、□会のMです。
先生のブログは欠かさず拝見させていただいております。
一番好きな話題はもちろん土地家屋調査士業務に関することで、とくに新人さん向けのアドバイスは25年目の私にも参考になり楽しみにしています。

で、本日のブログの総合的な法律脳を身に付けるを読んで、そうですよねと読み進むうちに納得した次第ですが、同時に自分を省みて、大変不安にかられてメールしたくなりました。

実は専門法律書はおろか調査士業務の本でさえ一冊まるごとまともに読むことなく、25年間実務をやってきたことに慄く気分になりました。

先生がお客様で仕事の練習する気ですかと新人さんに言っておられますが、仕事がないなら勉強しなさいと仰ってられるんだと思って読んでおりました。

私の場合有難いことに開業してまもなくちょっとしたつてがあり、仕事に困ることがなく一番困っていたのは先生にお会いする時期の一時期で、今も有難いことに仕事が途切れることなく依頼頂いております。

さて、不安というのは漠然としたものではありますが、今日のブログを読んで、自分の調査士人生間違っていたかもしれない、きちんとお客様の要望に応えていたのだろうか、相手の無知ゆえに専門家と思われこれが普通の土地家屋調査士さんだと思われて依頼を受けてきたかもしれない。また、きちんと勉強してきていれば違った方向性にいけたかもしれない、そういうチャンスを自ら放棄していて目の前の仕事で満足してきたのかもしれないとの思いにかられました。
仕事の依頼がきてその処理に全力を尽くせばいい結果オーライだとの考え方でした。

訊ねられて即答できないものは、お調べしてからお答しますので少しだけお時間くださいと取り繕い、短時間で猛調査と学習と関係機関に訊ねたりして、質問に答えるという具合です。
それで間に合ってきたので、継続的な専門書の学習の必要性を感じてきませんでした。正直に言えば面倒で勉強したくなかったのかもしれません。

今朝、先生のブログを読んで、今からでも遅くないから専門書と真剣に取り組んでいこうと衝動的決意をしました(笑)。
で時間が経つにつれて、これからの土地家屋調査士会を背負っていくであろう新人さんへの啓蒙ブログであろうから、62になった自分には今更いいかと怠け心も・・・・・・。

(略)

質問いいでしょうか?
(略)


ここからMさんの質問が始まります。
これは長くなるので、後日のブログであらためて紹介し、お答えしましょう。

さて、Mさんのお便り、皆さんはどう感じたでしょうか?
「勉強が不足していると本人は感じているけれど、お客さまには分からない」
これは、土地家屋調査士に限らずどの専門家でもあることでしょう。

新人の頃なら、実力不足は薄々分かっていながらもその新人を育てようという気持ちのお客さまもあるでしょう。
そして、新人もその時分は「一生懸命勉強して、お客さまの期待に応えよう」と思っていたことは間違いないでしょう。

しかし、仕事が増えてくると、忙しいことを理由に勉強しなくなる人が多いようです。
最初は「勉強しなければ仕事が来ないからがんばろう」と思うのでしょうが、仕事が来て生活ができるようになると、「仕事が来ているなら別にいいじゃないか」になるのでしょう。

私はこう思うのです。
「このお客さまは、本当は隣の同業者に行った方が良いはず」と思っていながら、お客さまのお仕事を受けることを、どう思いますか?
それは、たくさんいる同業者の中から自分を選んでくださったお客さまへの「裏切り」でないでしょうか。

さて、Mさん、せっかく「今からでも遅くないから専門書と真剣に取り組んでいこう」と衝動的決意をしたのに、結局「今更いいか」になったのですか?
まあ、衝動的決意ですからねぇ。(笑)

この仕事に「これから」の新人も、「今更」のベテランも無いのです。
我々、専門家には、初心者マークや紅葉マークはなく、唯一の資格を示すバッジがあるだけで、お客さまに対しては、すべて同じ専門家です。

Mさん、専門家には定年はありません。
何歳でも良いのです。長生きすれば良いだけです。
Mさんを頼ってきたお客さまのために一番良い土地家屋調査士になりませんか。