2015年4月27日月曜日

調査士が政治連盟を持つ意味~政連定時大会にて

先週4月24日に宮城県土地家屋調査士政治連盟の定時大会が開催されました。
私は宮城県土地家屋調査士会会長としてお招きを戴き、お祝いを申し上げる機会をいただきました。
会長としてお祝いとご挨拶と、併せていつも考えている以下のようなお話しを致しました。



私達の業界は昔からとても政治活動が苦手でした。
政治連盟が何故必要なのかという議論もあると思います。
というよりも、残念ながら議論にもなっていないのかも知れません。

また全国には政治が得意だと言う人がいて、実は本人も勘違いしていて単に仲の良い政治家がいるだけで、それが専門家組織としての政治活動の誤解の元になった可能性もあります。

政治活動をするということは、誰か特定の一人の政治家とだけと付き合って、自分たちへの利益誘導だけ訴える組織のようなイメージを持っている方も多いのかも知れません。
今はそんな時代ではありません。
仮に今の時代にも有ったとしても私達の業界では無理です。

私たち資格者は、国民の為の専門家として資格を戴いているのですか ら、国民の利益になるような専門的意見を国会に届ける権利も「義務」も有ります。まずはそこを自覚しなければなりません。

東日本大震災から4年経過し、日本中の関心は既に被災地にはなく、目先を生きていくことだけに関心を持ち、 日本人として本来あるべき姿を各人が見失っているような感があります。
また少子高齢化が日本人の不動産に対する考え方に変化をもたらしました。その結果、不在地主や空き家問題が浮上してきました。また一方、近年の政治的外圧や経済的外圧、またはグローバルは技術的な圧力が日本の形を少しずつ変え始めています。

これらの変化は、私達土地家屋調査士と無関係ではありません。これらの動きに対して、居酒屋で文句を言っていたり、評論家のように他人事で批評していても、何も変わりません。
私は土地家屋調査士の仲間と、日本の形はどうあるべきか、その中で地籍制度はどうあるべきか、不動産登記はどうあるべきか、土地家屋調査士はどうあるべきかを語り、そして日本の未来を語りたいものだ と常々思っています。

私達のできる政治活動とは、しっかり議員を選び、 しっかり国会の議論を注視し、必要が有れば議員の先生方の議論について理論的なお手伝いをし、国会で先生方に国民の視点に立って議論して戴くことが大切だと思っています。

土地家屋調査士会は直接政治活動ができない団体ですが、土地家屋調査士政治連盟を応援したいと思っています。


蛇足ですが、5月は各会の役員の改選、6月は日調連の改選があります。
政治家の話ではないですが、この選挙こそ直接に会員の皆さんに影響することです。
まずはここからです。
総会には参加して、是非候補者の政策を聴いてください。
政策で納得して投票し、投票したからには応援しましょう。
特に日調連の選挙ではブロック対抗戦のような動きは止めましょう。
こちらもそんな時代では無いですから。