2015年1月29日木曜日

「役員をやれる人」って誰?

自分の子供が、ニュースも見ずに、世界の情勢も知らず、真剣に日本の将来も考えず、選挙にも行かず、政治家の結果のみについては文句言っているとすれば、その子達の未来に対して、親として何か言いたいことがあるでしょう。

私はそれを土地家屋調査士に皆さんに言いたいのです。

皆さんは、年功序列の世界とか組織の歯車などから飛び出して、自分で未来を創るために資格を取って事務所を開業したのではないのですか。

日本全体が高度成長期や護送船団方式で勝ち進んできた時代がとうに終わって、少子高齢化が進み、貿易障壁に対する外圧も強くなり、中央と地方の組織の在り方も問われているこの時代、土地家屋調査士だけが昭和のノウハウと昭和の業務形態で勝ち残ることが無理であることが明確です。

私達よりも若い世代は、もっと変化を経験しなければなりません。
基本的な建物登記手続等だけで、専門家として生きていける訳がないのです。
今の手続が未来永劫変わらないと思いますか?
あなたは新聞も読んでいないのですか?
何かは感じているけれど、見ないようにしているのではないですか?

産業構造がすっかり変わらない内に、余力がある内に、動かなければなりません。

「俺は毎日が仕事で忙しいから役員などできない」
「弱小会はやれる人がいない」
そんな言葉をよく聞きます。

ではその人にお聞きしたい。
「役員をやれる人」ってどんな人ですか?

補助者任せで毎日暇で時間の余っている人ですか?
あなたは、そんな人に自分たちの未来を預けるのですか?
自分で直接業務をやっていない人は、平成27年の調査士業務の隘路を知らないかも知れませんよ。
さすがに最近は少なくなってきましたが、金も困っていないから後は名誉が欲しいとか考えて、個人的な都合だけで役員をやろうと思っているかも知れませんよ。(役員を名誉と捉えている時点で間違っていますが)
残り10年土地家屋調査士をやっているか分からない人が、本気で20年後の未来を語れると思いますか?

未来を適当に誰かに託して自分の事務所の売り上げだけを考えていても、制度が変わったら事務所が無くなるかも知れません。

あなたが自分で役員をできないと言うのなら仕方ありません。
だったら役員をしっかり選ぶべきです。
やりたいと言う人には「何故やりたいのですか?どんな未来を考えていますか?」と聞いてみましょう。
その答えに納得できなければ、納得できる人に変わってもらいましょう。
納得できたのなら、その役員だけに任せるのではなく、皆の知恵を集めて応援しましょう。

もう一度皆さんにお聞きしたい。
誰かに自分の未来を丸投げしたくないから、自分で未来を創るこの業界に来たのではないのですか?
将来に不安があるからこそ、皆で将来を創るのではないのですか?
誰かに未来を丸投げするなら、悪いことは言わない、会社員に戻った方が良いです。
社長が考えてくれるでしょうから。
あなたは、その方が向いているはずです。