2013年5月8日水曜日

「研修の機会が少ないのではないか?」に答える

今日も茨城青年土地家屋調査士会の研修会からの質問に答えましょう。

「研修の機会が少ないのではないか」

この質問者はとても前向きな方でしょうね。まだまだ研修が足りないと考えているのですね。専門家として国民の皆様のお役に立つために、日々変化している専門分野の技術や法律に精通していることは当然ですし、事務所経営や事件管理の研究も必要だと思います。

さて質問者はその研修の機会が少ないと言っています。
茨城県土地家屋調査士会の研修会と質問者の所属する支部の研修会の回数が年間何回開催されているのか不明ですが、それを不足していると考えているのですね。それなら質問者はどの程度の研修機会が必要と考えているのでしょうか。

宮城県土地家屋調査士会を含むどこの土地家屋調査士会でも、研修会は予算次第で何回でも開催できます。予算付けが本当にできるなら、極論を言えば毎週でも研修会を開催できます。そうしたら質問者は本当に毎週研修会に参加するのでしょうか。
(まあ宮城会の場合は会費が不足しているので、そこまでは絶対無理ですが)

研修会は回数も大切ですが、むしろその内容の吟味が大切です。
土地家屋調査士会の研修担当者も苦労しているところです。分野によって会員のスキルが違いますので、会員全員が納得する研修会の企画はとても難しいのです。

土地家屋調査士会は会員全員を意識しながら研修会の企画をしています。ですからもし質問者にフォーカスした研修会なら青年土地家屋調査士会を積極的に使うことも必要でしょう。強制会と任意会で、お互いにできない研修会を開催することで、補完的な役割を担うことができると思います。

ただし、私が研修会についてもっと大事なことと考えていることは「研修会はきっかけに過ぎない」ということです。
研修会は何回受講しても、またそれがどんな充実した内容であっても、帰宅してからのご自分の研鑽が伴わなければ身につかないものです。
私は、研修会の役割は、その分野を勉強しなければならないという「気づき」と研鑽する「ヒント」と「モチベーション」をお渡しすることだと思っています。
ですから、仮に毎週研修会が有っても、モチベーションの維持はできるでしょうが、会員に本当の実力が付くとも思えません。むしろ研修会で学んだことを課題として次の研修会までに身に付けることが大事と考えています。

なお、研修の中身や回数に不満なら、調査士会の研修担当者にリクエストをしても良いと思います。実現できるかどうかは様々な方向で検討しなければ答えられないかも知れませんが、研修会は皆さんの会費を使っていますので、リクエストなどは当然の権利だと思います。