2012年11月13日火曜日

人脈は頑張って増やすものではありません

「鈴木会長はたくさんの人脈が有りそうですが、どうやって人脈を作っているのですか」と聞かれたことが有ります。

よく人脈が有る人、無い人という言い方がありますね。
個人生活の問題だけでなく、特にビジネスでも人脈がものを言うことは否定しません。
だから様々な自己啓発セミナーでも人脈つくりのノウハウを教えています。
だから新人の皆さんも人脈を広げなければならないと強迫観念を持つようです。
セミナーのとおりやってできる人脈が有るとしたら、私はとても胡散臭いと思います。

実際に人脈を増やそうとして、パーティなどに出て、名刺を配りまくっている人がいます。そこで初対面の相手に一生懸命営業気味の話をする人がいます。
この程度でできるものは人脈とは言わないでしょう。
私の場合はパーティのような多人数の初対面に会う場合は、50人の名刺交換に奔走するよりも、3人から5人程度の人とじっくりお話しをした方が良いと思っています。
どちらにしても、実際に物欲しそうな名刺交換は相手も引いてしまいますから、結局人脈などはできません。

スポーツクラブやボランティア団体に参加して、一生懸命に名刺を配っている人をたまに見かけます。目的がおかしいので、かえって敬遠されていることを本人は気が付かないようです。
一時巷で流行った異業種交流会も、目的が人脈造りだったところは長続きしていないようです。そもそもテーマもない異業種交流会に何の意味が有ったのか分かりません。

皆さんの携帯電話の名簿には、おそらく1000人程度の人間が登録されているでしょう。でもその1000人が人脈と言えるかというと疑問でしょう。
人脈は増やすことばかり考える必要はないのです。
むしろ、太い人脈が10本有った方がはるかに人生が豊かになるかと思います。

人脈というとビジネスで、友人というとプライベートという感覚があるようですが、あまり区別するのもおかしいと思っています。
皆さんが人脈と言うときの言い方は、他人を利用しようというニュアンスが含まれているように思えます。
名刺交換して「何々をしてもらえそう」と言う人がいます。
あまり物欲しそうな言い方をしない方が良いと思います。
むしろ「何々をしてあげられる」というギブの気持ちが無いと、新しいお付き合いはできないと思います。
世の中のギブアンドテイクは、ギブを何度も重ねてやっとテイクが1つ返ってくるようなものだと考えるべきです。

そして新人の皆さん、人脈は手段ではなく、結果だと言うことにも気が付くべきです。
眼をギラつかせないで自然体で正直に生きていれば、本当の人脈は勝手にできると思いますよ。