2011年10月7日金曜日

三菱鉛筆HI-UNI

先日のブログで「鉛筆を削ってみました」というものを書きました。

このブログに対して、普段連絡をいただかない方々からの個人的メールも含めて、結構反響が有りました。
皆なつかし文具には、同じ体験と同じ思いが有るのですね。そのメールにお答えする意味も含めて少し鉛筆についての思い出を書いてみます。

鉛筆には、皆さんこだわっていましたか?
さすがの文具好きの私でも、小学生の頃は、買い食いをしても鉛筆に小遣いを使うことは無かったと思います。

当時クラスに転校する友達が有ると、クラスメイトに配る記念の品は、大抵名前入りの鉛筆でした。
その鉛筆が削られて、短くなり、無くなったりする頃には、転校生のことも忘れていました。
小学生は過去を振り返りません。ちなみに最近は振り返らないのではなく、忘れやすくなりましたが。

このように鉛筆は一番身近な文具ですから、こだわっていないと言っても、誰か違う鉛筆を持ってくると、一応気になったりしていました。

あの頃の鉛筆では、やはり燦然と輝くブランドは三菱鉛筆のUNI(ユニ)でした。
他のメーカーでは使っていなかった小豆色の軸が「君たちの鉛筆とは違うんだ」と言っているような気がしました。
ちなみに先日のブログの写真の鉛筆は、このUNIです。

当時の鉛筆の芯は、まだ粒子が粗いものも多かったのですが、UNIは違っていました。
書き味が滑らかでした。それは小学生でも分かりました。もっとも書いている紙が「わら半紙」などでしたから、滑らかさは鉛筆の問題だけではなかったのですが、分かる人にはより分かる環境だったかも知れません。

「UNIは凄いぞ」などと言っているところに、その上のクラスとしてHI-UNI(ハイユニ)が発売されました。この鉛筆は、何と言っても鉛筆のお尻の金色の輪っかが高級品を象徴していました。
私の文具物欲の最初は、この三菱鉛筆HI-UNIだったかも知れません。

HI-UNIは、今でも燦然と輝く世界の一流品です。
何しろ10Bから10Hまでの硬度が揃っているという世界一の品揃えでもあり、その品質の高さもあり、世界に誇れる製品だと思っています。

昨年の11月1日のブログ「文具は楽しい」で紹介した、別の意味で世界一の鉛筆「FABER-CASTELL 伯爵コレクション パーフェクトペンシル プラチナコーティング」も有りますが、これは定価38,700円、実売で3万円前後します。万年筆ではなく、鉛筆一本の値段ですよ。でも美しいのです。


私は、長年ステッドラーの鉛筆にもお世話になりましたが、現実的な世界一は三菱鉛筆のHI-UNIで良いと思っています。

先日久しぶりに鉛筆を削って、「鉛筆は良いな」と思ったのです、しばらくシャープペンシルを置いて、鉛筆を使ってみようかなとも思います。

・・・おっと危ない。持ち歩くための鉛筆のサックが欲しくなり、検索始めてしまいました。
また新たな物欲の世界が始まりそうです。
ちょっと我慢して、鉛筆は室内で、持ち歩きだけは0.9mmのシャープペンにしておくという、少し大人の選択にしておきましょう。