2011年6月6日月曜日

被災地を訪問する方々へ

全国からのご支援があるからこそ、被災地に住む者も頑張ることができます。
心から感謝しております。
また全国からボランティアで被災地に来てくださる方々にも、心から感謝しております。
少し落ち着いたからこそ、皆さんにお伝えしたいことが有ります。
岩手会の菅原会長が以下のメッセージを発信しました。
私が言いたい事を的確にまとめてくださっていますので、本人に了解を得た上で転載させていただきます。


岩手会 菅原です。
(略)全国各地からの支援を受けながら調査士会としても頑張っております。
震災から、あっという間の3ヶ月がたとうとしています。
政府からの明確なメッセージもなく不安な被災地ですが、被災当初はみんな平等にすべてが無くなりましたので生き残った人たちで支え合って比較的元気でした。
しかし、3ヶ月がたとうとして行方不明者の生存は絶望ですし、なかなか進まないがれき撤去や事業所の再開見通しの不安などで、疲れが出始めていると感じております。
いろいろな問題も出てきています。精神的ケアも全国規模のボランティアで始まりました。
自殺者の防止でもあります。

山田町も町全体が津波と火事による二重の災害で壊滅しております
3名の会員事務所がありましたが2名の会員事務所は流失、焼失しております。
1名は高台にありましたので無事でしたが老人施設から泳いできた方を救助したと言っておりました。
津波の1波は10分くらいで来たので高さがなく泳いで助かった人も多いと聞いています。
2波が30分くらいで来まして、大津波であり老人施設からは2波と共に死体が流れてき言っておりました。山田町も美しい湾を持った良い町でした。津波さえなかったらといつも思い出します。

現在、被災地にはいろいろな方が来ております。中には観光をしながら被災地ツアーしている方もいるようです。土日は県外ナンバーの車が多く被災地までの道が渋滞になっているところもあります。
1000年とか500年とかに1回の確立の大津波という報道に引き寄せられるのでしょう。
見に来ていただく事は一向に差し支えなくなっていると思っていますが次の点に注意して来ていただければと思っています。

被災地は津波によるヘドロが乾燥して粉じんになっています。町はいろいろなものが腐ってきています。それらも粉じんになっています。においもしますのでマスクは絶対にしてください。肺炎になります。

まだ、家族の遺体や遺品を探して歩いている方がいますので事故を起こさないように、カメラを向けないようにお願いします。

被災地全体が見渡せる場所は多くの車が止まっていますが、被災地を背景に記念写真を撮るのはやめてください。
また、被災地を出るまでは大笑いや大きな音楽をかけての走行は慎んでいただければと思います。

北海道、関東、関西ナンバーなど各地からの自衛隊、警察、消防など被災地復旧に来ていただいております。すれ違うたびに感謝しております。ですから邪魔になるような停車はしないでください。

被災地の治安が悪くなっているので他県ナンバーで私服で、うろつきますと警戒される場合がありますので注意してください。

(略)
被災地に来られる予定の方がありましたら案内はできないと思いますが、アドバイスはできるくらいに落ち着いてきておりますのでお声がけください。

調査士会としても県民としても、これからが本当の戦いと考えております。
ただ、この3ヶ月を乗り越えられたのは皆さんの気持ちと支援物資のおかげと感謝しております。
本当に有難うございます。いつか、まとめて震災の報告ができればと考えております。