2010年7月31日土曜日

法務局が仕分け対象に

8府省の13機関を仕分けへ 国出先の廃止・縮小で

政府の地域主権戦略会議(議長・菅直人首相)は28日、国の出先機関の廃止・縮小に向けて、地方自治体へ移す業務を選別する「仕分け」について、国土交通省の地方整備局など8府省の13機関を対象とすることを決めた。これにより改革論議は8府省を中心に進むことになる。戦略会議は地方への大幅な業務移管を目指すが、府省側の抵抗は必至で、国と自治体で業務が重複する「二重行政」の解消などが実現するかどうかは不透明だ。

対象は、農林水産省が地方農政局など3機関、国交省が地方整備局を含め3機関、厚生労働省がハローワークを所管する都道府県労働局など2機関、ほかに内閣府、総務省、法務省、経済産業省、環境省が各1機関。

仕分けの実施は6月閣議決定の「地域主権戦略大綱」に明記されたが、機関名は示さなかった。戦略会議は、全国知事会の要望を基に13機関を選定。地方航空局、財務局などほかの機関は、国の責任で業務を続けるべきだとして除外した。

戦略会議は近く8府省に対し、出先機関が行っている許認可など個別業務について、8月末までに「地方に移管」「国に残す」「廃止・民営化」などの自己判定を実施するよう要請。判定担当者の人選や進行方法は各府省に委ねる。

昨日の新聞です。読んだ方も多いでしょうが、念のため転載しました。この仕分け対象に法務局が入っています。

前回も書きましたが、法務局については国も地方も移管は望んでいないはずです。でも怖いのは誰も望まなくても決まる事が有ることです。それが政治の怖いところです。不安定な政治の時代です。中身を検討しないで答えから決まることが有ります。仕分けから除外された機関が有るのは、これもまさに政治力でしょう。

今日前原国交相は、出先機関の見直しの前に都道府県制度見直しが先と発言したようです。
閣内が統一されていないので、一気に決まらない可能性があるのが救いです。それぞれの出先機関の要否をしっかり議論をして欲しいと思います。

土地家屋調査士もこの件では発言しなければなりません。登記に関わって制度制定60周年を迎えた資格者達が、サイレント・マジョリティでは恥ずかしいでしょう。

2010年7月29日木曜日

★私の本の読み方(その4) スライドメモ編

なんらかの分野を体系的に把握したいとき、その分野の書籍を確認しますね。

読んだ内容を、何にどうメモしますか?

私は、パワーポイント等のプレゼンアプリを立ち上げて、メモを直接スライドに書き込んでいく場合があります。(ちなみに私はMacのKeynoteを使っています。)
昔流行った京大式情報カードに書き込んでいく要領です。

えっ、京大式情報カードを知らないですか?
一世風靡した梅棹忠夫『知的生産の技術』に影響受けた世代はもう少ないのですね。
基本は今でも通用する技術だと思いますので、読んでない方は一度読んでみてください。

とにかく1テーマ1枚のカードに書き込んでいくのです。私はスライド1枚を京大式情報カード1枚と考えて使っています。

具体的には、私は、本のキーワードを箇条書きに打ち込んで、話題が変わる度にスライドを変えていきます。パワーポイント等にメモして、不足の部分を読書後に埋めます。
また、パワーポイント等にメモすると、後で紙の情報カードのように並べ替えが簡単です。

読み終わってからスライドを校正すると、その本の著者に代わってすぐに講義ができるスライドが揃っていますので、翌日には講義ができます。(そんなことはないか)

でも講義できるようなスライドとして意識して見ると、自分の為のメモに何が足りないかが分かります。そこを他の同じ分野の本を読んだり、ネットで調べたり、研修会を受講したりして、足りないと感じていたスライドを埋めたりします。
そうして自分のスライドが育ってくると、その分野は身に付いてきます。
また紙に手書きメモとは違って、ファイルの全文検索ができる事もメリットです。

この方法のポイントは、プレゼンアプリを清書でなくて、下書きに使うところです。




★私の本の読み方(その3) 速読法編

世に速読法の本があります。
人の何倍も早く読めれば、短時間に多くの知識が得られ、受験にも役立つ・・。
良い事だらけですね。でも私は大変疑問です。

大抵の速読の考え方は、書籍を画像として捉え、画像をフラッシュのように脳に記憶させ、あとからOCRのように脳が文字をフラッシュバックさせていくような考え方です。
左脳だけでなく右脳もしっかり使う訓練が必要です。
少しやってみましたが、違和感が残りました。というより、私には無理です。

「しっかりトレーニングしてから意見を言え。」と怒られそうですが、敢えて言いますと、このような一般的な速読法は、おそらくその対象の書籍を選びます。
少なくとも、広告のように受験に向くとは思えません。

同じく私が読みたい分野の本には向かないようです。
私が本を読むときは、何かを考えながら読み、何かを得たい為に読むので、ちょっと違う気がします。

速読法が短時間で書いてある思想を短時間で頭に入れるという目的であれば、私の速読法は、前回書いたように、同じジャンルの本を続けて読むことです。これは確実にスピードアップが図れます。

そのジャンルの知識があると、斜め読みしても何が言いたいかが想像できます。よほど変わった提案でない限り、良く知ったジャンルなら、前書と目次を見て、目次で気になった箇所をパラパラと開いて行くと、立ち読み程度で書籍を全部理解できる事があります。

こういったことは、皆さんも経験が有るでしょう。ですから初めてのジャンルについても、このような状態を作れば良いのです。つまり続けて同じジャンルを読むのです。そうすると、一冊進む毎に、読むスピードが加速する事が実感できます。

本屋で手に入る同じ分野の本を数冊買って来て、一気に読む事は様々なメリットが有ります。一度お試しください。

2010年7月27日火曜日

★迷ったらやる

先日「迷ったら正論」という考え方を書きました。

もう一つ「迷ったらやる。」という私の決め方も紹介します。
人生、軽いものも重いものも、毎日の決め事にとにかく迷いが多いものですね。
今日も友人に話していたのですが、私の決め方に「迷ったらやる。」と言うものが有ります。

どういう事かというと、迷うというその対象は、他人に何と言われようが、自分の価値観では、「やる」と「やらない」の価値は拮抗している訳です。
ですから、どちらに転んだにしても、どちらもリスクを含めて理解しているはずです。

そういうときには、「やる」と決めています。
その方が後から納得できるのです。

「やって」失敗した場合、「ああ、馬鹿だった。」と反省すれば良いのです。自分のやった事なので、それが重い決断だったとしても、意外と笑えたりしますし、その失敗に納得ができるのです。すくなくとも経験値が増えるので、その反省を糧に次には納得できる結果を望める可能性もあります。

もし「やらない」と決めて、本当にやらなかった場合、後日「あの時にやっていれば良かった。」という反省は取り返しがつかないので、後悔だけになります。

そんな決め方をしているので、確かに私の人生「ああ、馬鹿だった。」と笑いが多いのですが、後悔は少ないと思います。

今日の仙台法務局

しかし、凄い雷雨でしたね。皆さん大丈夫でした?私は丁度この写真を撮っている時に、雨が急に降り出しました。下の写真はまだ晴れていた時なのですが、右の写真を撮るときに雨が降り出しまして、雨の写真になっています。
仙台法務局の工事も着々と進んでいるようです。外壁が進むと建物らしくなりますね。

完成は来年2月と聞いています。外壁が完成して内部工事に移ると、もう「今日の仙台法務局」ネタはできませんね。
ということで、このネタは、あと数回でしょうか。
この工事ネタは、ブログのネタのないときに丁度良かったのに・・・。

2010年7月25日日曜日

立会依頼は土曜の昼前がベスト

昨日土曜日も、とても暑かったですね。
私は、土地境界確認測量業務の為に、土地隣接者に立会依頼をしてきました。

土地境界を確認するのに、書証・物証・人証を勘案して確認するわけですが、その中で隣接者との境界立会確認は将来の紛争予防の為にもとても重要なことです。

基本的に、隣接者に立会を依頼するのは土地家屋調査士の本来仕事ではないので、私は土地地権者本人に、隣接者にご挨拶していただく事を原則としています。そうでないと「隣に住んでいて本人が挨拶に来ないで・・・」というクレームが来る事があります。もちろん地権者本人が説明しづらい部分は、私が同行して説明する事も多いです。
土地の地権者が遠隔地に住んでいる時などは、私が代わりに挨拶する事があります。
今回はその後者のケースです。

土地の境界争いは、実は気持の問題が大きいですね。ですからファーストコンタクトである立会依頼の場面が一番重要です。この日の第一印象だけで境界確認の正否が決まる事も多いです。
この最初の立会依頼を「何日に立ち会ってくれ。」という文書を郵送だけで済ませる方がいますが、私はお勧めしません。現に「こんな文書を送りつけて来た。」と土地家屋調査士会にクレームが来た事も有ります。

私は立会依頼で一番効率が高いのは、土曜日のお昼少し前と思っています。
土曜日はご主人の仕事のお休みの確率が高く、立会する本人に会える確率が高いのです。しかし、休日の朝であれば寝ていて迷惑である事も考えられ、かといって午後からお出かけになる事も考えられます。ということで、何も隣接者の情報がない場合は、11時30分頃に伺うのがベストと考えています。農家であれば、ほぼお昼には帰って来ていますし。

丁寧で分かり易く、お願いする立場であるという失礼のない説明を心がけます。少なくても初対面で相手の都合も聞かずに、予め日にちを決めて行くことは避けたいと思います。

昨日は、趣旨をご理解戴き、隣接者とも信頼関係ができたと思います。

2010年7月23日金曜日

公嘱協会仙台支所総会

本日は(社)宮城県公共嘱託登記土地家屋調査士協会仙台支所の総会が開催されました。
私の所属支所なので参加して来ました。
公嘱協会が公益法人に移行するのに伴い、支所は形を変えることになり、本日が最後の支所総会になるだろうとのことでした。

公益法人移行については、先日の日調連総会でも話題になった件ですね。
総会の休憩の後に、公嘱協会の酒井常務理事から、この公益法人移行について説明が有りました。

実は私、このままでは公益法人移行は極めて難しいと、個人的には思っておりました。
しかし本日の酒井常務のお話は、公益法人は『過去の実績で評価されるのではない。これからの組織作りで評価されるのだ。」というお話でした。

そうです。今までの組織は、官公庁が必要として法制化した組織です。ですから今の組織形態が望まれたのです。
それなのに、それから社会と政治が変わりました。今度は、それらに合わせる為に組織を問われているのです。

ですから、公嘱協会は新たな公益基準に相応しい組織を作るという方向なのですね。
公益に相応しい組織を新たに構築するなら、土地家屋調査士会としても本当に応援したいと思います。

公嘱協会も仙台支所も、役員の皆さんが真摯に、そして精力的にこの問題に取り組んでいる事が良く理解できた総会でした。

2010年7月22日木曜日

公文書偽造について

本日、会員の皆さんに「事務連絡」を差し上げました。

その中で「偽造した運転免許証を使用した犯罪の発生について」という内容をお知らせしました。読んでいただいたでしょうか?
仙台法務局からの通知をお伝えしたものです。

これは全国を股に掛けた計画的な偽造で、新聞にも報道された事件でしたね。他人の個人情報を入手して運転免許証を偽造して、それを使ってクレジット契約を結んで、家電等をだまし取った事件です。

これが何故法務局からの警告なのかというと、不動産登記法においても、運転免許証が本人確認の有力な資料として取り扱われるものだからです。
私達も、業務上取り扱う際には、偽造があるかも知れないと思って十分に注意して欲しいという内容です。

「普通偽造は無いでしょ。」と思っていると、確かに見過ごしますよね。気をつけましょう。

私自身の経験を申し上げましょう。

数年前の事です。
建物の登記の依頼を受けて、所有権証明書として検査済証を預かったのですが、その検査済証の公印がどうもおかしいのです。まさか検査済証に偽造が有るとは思っていないので、危うく見過ごすところでした。

確認済証の印鑑をカラーコピーして、偽造した検査済証に貼り付けて再度コピーしたものでした。印鑑の背景の空白の部分が、用紙の地の色と明らかに違うので、偽造と判明しました。

この場合は内容の改竄ではなく、検査済証が発行されない建物を建てた工事業者が、施主より検査済証を何度も要求され、つい偽造してしまったという例でした。

すぐ分かるような偽造も有り得るのですね。
不安定な時代です。何が起こるか分かりません。プロとして気をつけましょう。

とっても大切なペン

写真のペンは土地家屋調査士開業2年目に買ったボールペンです。

軸に革が巻かれています。金属の部分は銀でできています。8,000円のペンでした。
大町の巴屋のショーケースで見て、一目で欲しくなりました。

当時まだ私は25~6歳頃ですが、仕事が無くて、ボールペンに8,000円を出す余裕が無かったのですが、欲しくて欲しくて、結局2ヶ月迷って買いました。

余裕がないといえば、当時出始めのポケットコンピュータ(23,800円)を12ヶ月分割で買いましたね。ベーシックで測量計算と報酬額をプログラムを組んで、しばらく使っておりました。

当時買ったものは、現在ではまったく使えないものばかりですが、ほとんど捨てておりません。と言うより、絶対捨てられません。

その中で唯一現役で働いているのは、このペンですね。
ボールペンの替え芯のサイズは、結構メーカーを超えて互換性があるので、時代時代の替え芯を入れて使っています。

パイロットのHI-TECH-Cの細い芯を入れていた時期もあります。
細くてくっきり書けて良かったです。

先日までは例のフリクションボールの芯を入れていました。今はフリクションの替え芯が有りますが、まだ無かった頃にフリクションの軸を壊して芯を取り出し、入れてました。
フリクションって消せるのが良いのに、ボディを替えたので消すためのラバー部分が無くて、出先で消しにくい思いをしました。(意味無いじゃん!)

最近のお気に入りはゼブラのSARASAの0.7mmを入れています。書き味がくっきりと滑らかで、やはり太めのジェルインクは書いて気持良いですね。

私にとってこのペンは、その時代の一番お気に入りの芯を入れた、結局一番お気に入りのペンでした。もっと高価なペンも持っていますが、きっとこれが一生付き合う一番のペンなんでしょう。

2010年7月21日水曜日

☆土地家屋調査士は天職ですか?

天職って言いますよね。

大辞林によると、
天職「天から与えられた職務の意」
①その人の性質・能力にふさわしい職業。
②神聖な職業。特に、天子が国家を統治する職務。
③江戸時代の遊女の階級の一。天神。
だそうです。③は初めて聞きました。

まあ②③は別として、問題は①ですよね。
その人の性質・能力にふさわしい職業って、判断が難しいですよね。
人生の中でいろいろな職業を試してみていないので自分では分かりません。
かと言って、他人は勝手に「向いている。向いていない。」って言うんですよね。
どうなんでしょ。

私はこう考えています。
職業は、基本的にどこか我慢するものです。
私は「他人の為に、嫌なことや我慢することを代わって、その対価として報酬を戴けるもの」と考えています。楽しいことだけなら、おそらく対価を払う側であろうと思います。特にサービス業は、その側面が大きいと思います。

ですから、その人にふさわしい職業とは、言い換えれば天職とは、「他人より我慢できる、または嫌いじゃない要素の多い職業」という定義でも良いかと、私は思っています。
他人よりは我慢できる分野だが、やはり苦労はして、その苦労の末業務が完了して、そこで初めて喜べるというようなものかと思っています。

いくら天職でも、業務の最初から最後まで楽しいものではないと思います。そこを勘違いすると、いつまでも「これも違う」とか言ってフリーターを続ける事になります。


暑い夏でも雪の冬でも、他人より動き回る自信の有る方は、例えば不動産の調査測量が天職かも知れません。

普通ストレスのかかるほどの細かい作業が嫌いじゃない人は、例えばCADを駆使した美しい図面作成などが天職かも知れません。

争いの間に入って双方の話しを聞く事が他人より苦痛に感じない方は、例えばADRの調停などが天職かも知れません。

何かを得るのに大量の書籍や資料を調べる事が苦痛でない人は、例えば登記や筆界特定などが天職かも知れません。

こうして見ると、土地家屋調査士分野っていろいろな分野の業務が有るので、これが天職だという人が沢山いるはずですね。いろいろな分野から土地家屋調査士を目指して欲しいものです。

2010年7月20日火曜日

支部再編についてどう考えますか?

先日の東北ブロックの弁論大会でも、支部の再編についてお二人の発表が有りました。
支部は不要であるか、または再編すべきだが必要であるか、または今のままで良いのか。

その背景としては、宮城でも同じ要因が有りますね。
法務局が統廃合され、いくつかの支部に登記所が無い状態が出てきました。
市町村も平成の大合併がなされ、行政界と支部の管轄とが異なってきたところもあります。
特定の登記所や行政との協議もこのままでは難しいですね。

また個人業務でも所属支部を越えて業務を受託する時代です。
交通網が整備され移動時間は短くなり、情報はネットなどで世界中同時に得られる時代です。支部の独自性はほとんど無くなってきました。

土地家屋調査士会の組織的にも、支部を経由する通知がほとんど無くなっています。
昔は会費の徴収のお手伝いを支部にお願いした時期もあるようですし、用紙の頒布に支部長にお願いしていた時代もありました。今はほとんどその役目も有りません。

支部会員の減少が見られるところでは、数少ない会員から支部役員の選出が困難であったり、その予算規模で支部行事が困難であったりしているようです。支部交付金や総会開催費用などの資金面を考えると、いくつかの支部を併せた方が良い場面も多いと思います。
所属支部によって得られるサービスが異なるのは、会員として不公平という考え方も有るでしょう。

他では、もう既にいくつかの支部の統合がなされた土地家屋調査士会も有ります。

私個人的には支部撤廃は考えておりません。でも、いくつかの支部は再編をしたほうが良いのではないかと考えておりました。宮城の場合は特に支部間のバランスが悪すぎます。もちろん支部の自治権を侵すつもりはありません。もし支部が自ら考えて必要なら、土地家屋調査士会でもお世話しますと言った内容です。

ただしその一方、今回気仙沼支部石巻支部に出前研修でお伺いして、支部の雰囲気というか、支部独自の良さも肌で感じています。昔は支部で旅行もしていましたよね。支部が大きくなると帰属意識が薄くなります。大きくなるとつまらないかも知れませんね。

何が皆さんの為になるか、一度皆で考えてみませんか。

2010年7月18日日曜日

多機能ペン

多機能ペンが売れています。
一本のペンに複数の芯が入っているものです。

この系統では、昔から赤黒の2色ボールペンが有りました。
現在の多機能ペンと言われる流れは、ゼブラのシャーボから始まったと思います。「右に回すとシャープペン、左に回すとボールペン。」のコピーは一世を風靡しました。

私は昔からこの多機能ペンは、機能は認めるのですが、基本的に太くてデザインが悪く、持ちたいと思っていませんでした。
太い万年筆は好きなくせにね。

また、ペンの後ろに多色のノックがむき出しで付いているタイプも、どうも好きになれません。エレガントじゃないのです。
軸を廻すタイプの方が良いのですが、ノック式の方が一本で多数の芯を入れられるのも事実です。

それでも最近は、少しデザイン的にも持っても良いかなと思えるものが出て来ました。もっとも、見慣れただけかも知れませんが。
ステッドラーなどは一本のノックなのに、ノックする際の軸の角度で芯を変える構造です。以前からもあるメカニズムですが、スマートです。

最近、本当に各社多機能ペンを出していますね。文具屋さんに行って見てください。多機能ペン戦国時代とも言えるほど多種類出てます。

前述のシャーボも、シャーボXとしてチョイスできる展開に変化しています。
本当にいろいろな芯が選択できる時代です。芯が並んでいるのを見ているだけで綺麗ですよ。
シャーボXであれば、ペンにセットする芯を、色だけでなく、太さ、インクの種類(油性・ジェル)、シャープペン、PDA用入力ペンの芯も選べるのです。全部で38種類の中から選べます。残念ながらそんなに種類が有るのに、一本に入るボールペンは2本だけなのですが。

結局多機能ペンを選択するなら、一本で多くの芯を携帯できる方が良いので、私は最近はジェットストリームの多機能ペンに、最近出た4色の0.5mmのジェットストリームインクと0.5mmのシャープペンを合わせています。

私はもともと手帳を多色で書き込むものですから、何本かの色違いのペンを持ち歩く必要が有ります。そこで、例のペンケースを持ち歩いているのですが、ちょっとの外出程度ではこの多色インクを入れたペン一本でも足りるようになりました。

事務用品は機能的な方が良いのです。
でも私の中では、すべてのペンは事務用品ではなく文具なのです。美しいデザインの何本かのペンを持つことを面倒に感じ、デザインに妥協した多機能ペンを持って歩く自分に対して「堕落した。転んだ。」ようなどこか後ろめたい気持が有ります。

2010年7月17日土曜日

石巻支部出前研修

先月の気仙沼支部への出前研修に引き続いて、本日16日(もう昨日になりましたが)は、鑑定委員会の皆さんと石巻支部へ研修の出前を致しました。

私の日程の調整ができずに2月の支部総会にお伺いできなかったので、今回の石巻支部の皆さんとお会いできることを楽しみにしておりました。
本日の研修会では、25名の支部ですが19名の出席でした。

本日の出前研修も「筆界特定申請」に関するものでした。
「今すぐ、皆で筆界特定申請をしましょう。」というものではありません。でも、お客様の相談に当たって、選択枝が多い方が絶対良いでしょう。

土地家屋調査士の日常業務を重ねて解決するのが本来の姿であり、筆界特定申請は最後の手段と思っています。でも最後の手段を持っていれば、余裕を持って日常業務にも当たれますよね。

とりあえず今日は半日間の研修だったので、「筆界特定申請は難しく無いですよ。慣れてないだけで土地家屋調査士の日常能力で十分対応できますよ。」という事を、具体的事例でお伝えできれば良いという目的でした。

おそらく、今日の研修を受講していただければ、今日の資料を調べながらでも申請できるところまでお伝えできたかと考えております。

研修後は懇親会をご準備戴いてました。むしろ懇親会の方が怖い質問が多かったですが・・・。



ちなみに写真は、私の初恋の人「サイボーグ003/フランソワーズ・アルヌール」です。

石ノ森章太郎の出身地なので、石巻駅前に立ってました。
ちょっと嬉しかったですね。

2010年7月15日木曜日

★私の本の読み方(その2) 学習書籍編

先日の★私の本の読み方(購入編)に続いて、私の読み方を書いてみます。
相変わらず、偉そうなことは書けません。あくまでも「私の読み方」ということで、読み飛ばしてください。

今回は小説等ではなく、学習用の書籍を読む場合、私はどうしているかを書いてみます。
学習用の書籍を読むときは、話の筋を追うものではなく、以下に内容を把握するかが目的です。ですから、本を頭から読んでいく必要はないと思っています。

新しい分野であれば、以下のような読み方です。

・前書きを丁寧に読む。
著者がこの本で何を書きたかったかが書いてありますので、ここで概要を把握できるのです。専門書には無いことも多いですが、後書きが有ればこれも先に読みます。
それでこの本の一番書きたいこともわかります。

・目次を丁寧に読む。
前書き等で著者の言いたいことを把握した上で、目次の項目と各々の項目に削くページ数を見ると、本文を読まなくてもこの本の要約ができます。
自分の知っている分野であれば、前書きと目次を読めば、ほぼ全部理解できることも多いです。

・最初は一時間で一気に読む。
知らない分野は特に、細かいことは後でも全体把握の為に一気に読む方を優先させます。
実は私は、どんな厚い本でも、最初は一時間程度で流すように読みます。枝葉末節に捕らわれず、幹だけを一時間で把握するような読み方です。読みにくい本であれば、前書きと目次を補完する程度でも良いと思っています。

・2回目は半日かけて読む。
全体を把握してから2回目は半日程度かけて、1回目で全体の繋がりが把握できなかった部分を気にしながら読みます。この時点でもあまり細かな論点には入りません。
箸休め的なコラムなどには、面白そうでも入らない。

・同じジャンルの別の本に移る。
2回目を読んだら、3回目で細かな論点に入ると思うでしょ。私はそうしません。同じジャンルの別の本を上記の方法で読みます。別の本は、同じ体系を別の角度から書いていますので、数冊読むと本当に全体が把握できます。
どのジャンルでも、大抵数冊読むと、かなり体系が身につきます。
実はこのあたりで基本的な講演ならできそうです。
しませんけれど(笑)。

とにかく、学習は如何に全体を把握できるかが勝負です。
全体を俯瞰する目を持つことです。
その為には1冊を一時間以内で読むことが重要と思っています。
絶対に枝葉に捕らわれてはいけないと思っています。


2010年7月14日水曜日

東北ブロック弁論大会

東北ブロック総会の2日目(10日)に弁論大会が開催されました。
各県から多岐に渡った内容で発表がありました。

このような発表の場は非常に有意義であると、私はいつも考えていました。
土地家屋調査士の意見は、ほとんど世間から叩かれていないのです。
意見とか理論とか、仲間から一目置かれていても、学会や他業界からの批評に晒される機会がほとんど有りません。
学会等の公の場での研究発表や、専門に関する論文執筆などを、積み重ねて初めて私たちの意見が一般化するのです。

また土地家屋調査士の仲間がどんな考えを持っているか、普段の飲み仲間以外は分からないことが多いのです。
宮城会でもこのような研究発表や弁論大会を開催したいと青調会時代から考えておりました。皆さん、如何でしょうか?

さて、今回の弁論大会の内容は以下のとおりでした。
以下発表順です。

  1. 『支部はもういらない! 』福島会 橋本豊彦
  2. 『支部再編について』 岩手会 小山正
  3. 『土地家屋調査士の懲戒処分の問題点を考える』 山形会 猪口春生
  4. 『土地家屋調査士業務拡大への提言』 福島会 松崎弘昭
  5. 『地域の慣習と境界形成に関する歴史的経過の研究』 宮城会 千葉三郎
  6. 『土地家屋調査士人生、人生いろいろ』 秋田会 傳農一夫
  7. 『土地家屋調査士の新しいビジネスモデル』 青森会 三戸靖史

どうですか。タイトル見ただけでも聞いてみたいでしょ。
後日これらの発表にはコメントしたいと思っています。

宮城からは、千葉副会長が、地元登米町の地域の慣習と境界形成に関する歴史的経過の研究を発表し、土地家屋調査士としてこのような研究の蓄積がいかに重要かについてお話ししました。具体的研究に裏付けられた主張だったので、他会からも評価が高い弁論でした。

2010年7月13日火曜日

特別研修の成績如何でした?

第5回土地家屋調査士特別研修の修了証明書及び成績証明書並びに上記認定における認定申請書が、本日受講者の皆さんに届いたようです。

何人かは「合格した!」と、直接連絡戴いたのですが、受講生全員の合否は把握できていません。
土地家屋調査士会には直接連絡が無いのです。
皆さん、如何でした?
まあ、考査後の「出口調査」のお話を聞いている限り、皆さん問題ないでしょうね。

ただし喜びすぎて、認定申請をお忘れ無いようお願いします。
今回は特別研修が終了したことと、成績を証明されただけですので、ADR代理業務をするためにはこの認定申請が必要です。
申請〆切は7月28日です。
詳細は郵便に同封されていたと思いますが、下記官報も参照ください。

7月8日 官報第5350号
「平成22年度土地家屋調査士民間紛争解決手続代理能力認定の実施について」

特別研修の意義については、以前のブログで書かせていただきました。
また、ADRの代理業務が実際に有り得ることも先日のブログに書かせて戴きました。

第6回の特別研修の日程が発表になっています。
まだ受講していない会員は是非受講してください。詳細は宮城会事務局にお問い合わせください。

2010年7月12日月曜日

タコのパウル君に聞いてみようか

世界中で有名なドイツのパウル君をご存じですよね。
例のワールドカップの勝者を8試合すべて当てたあのタコです。
準決勝でドイツが負けることを予想して、危うく唐揚げにされそうになったヤツですね。

しかし、驚異の的中率です。1/2^8=1/256ですか。
本当に凄いですね。

しかも3位決定戦では、ドイツが先制しその後ウルグアイが逆転しましたが、ドイツが再逆転して3位を決めました。我らがパウル君は最初に水槽内のドイツの箱に近づいた後、ウルグアイの箱に張り付き、最後は思い直してドイツの箱を選んだとのことでしたから、もの凄い神通力です。

あれくらい凄い的中率だと、いろいろ聞いてみたくなりますね。

ねえ、パウル君。
日本経済は、いつ復活するのでしょうか?
日本経済が復活したら、不動産登記事件も増えるのでしょうか?
登記所は、地方自治体に移管されることがあるのでしょうか?
地籍調査に土地家屋調査士は、国土交通委員会の期待通り活躍できるのでしょうか?
ADRの代理人として、土地家屋調査士が普通に活躍する時代が来るのでしょうか?
表示登記に関する完全オンライン申請は、いつできるようになるのでしょうか?
ADRや筆界特定制度との連携は、国民に本当に定着するのでしょうか?

土地家屋調査士の将来は明るいのでしょうか?
とりあえず私の事務所だけは10年後も存在するでしょうか?


こんなことをタコに聞いているようでは、私達が唐揚げにされそうです。
自分の未来を占う確実な方法は、「自分で未来を創ること」なんですけれどね。

東北ブロック協議会総会

9日から10日は東北ブロック協議会の総会でした。

東北ブロック協議会総会は今年は青森で開催されました。
この総会は東北ブロックの6県を毎年反時計回りで開催地を交代します。
ですから今年が青森ですから、昨年は岩手で来年は秋田になるわけです。

東北ブロック協議会総会は、昨年度の会務及び事業と決算を報告し、今年度の事業計画と予算を審議することが主目的です。
ただし、各県の担当者の顔合わせの意義も大きいと理解しています。

東北ブロックの構成員としては各県会長、東北ブロック選出日調連理事、事務局長がおります。
総会に参加する票を持つ代議員としては、各県4人となります。
宮城会は例年5部長のなかから4人を選んで代議員とし、3副会長と残りの1部長がオブザーバーとなります。

予算は毎年600万円前後です。
収入は各県からの会費と、連合会からの交付金と助成金となります。
会費は、各県頭割りの25万円と各県会員数*1000円を各県が支払います。

東北ブロックの3月31日現在の会員数は1273名です。
東京会単会だけでも1576名なのに。

ですから他のブロックと比較しても本当に動ける予算では有りません。
かと言って、ブロックに予算を廻すと、単位会が苦しくなります。

今のところ東北ブロックは、ブロックで情報交換して、動くのは単位会にすることが多いのです。
宮城会でも東北ブロックでも、「もう少し会員数が有って予算が有ったら、会員の為にこれだけのことができる。」といつも思います。

でも無い物ねだりしていても仕方有りませんね。
総会ですべての議案は無事に承認されましたので、また前向きに執行して行きたいと考えております。

2010年7月8日木曜日

全国地図完成!

「全国地図完成!」と言っても、法14条地図ではありません。

私のブログはあくまでも宮城県の土地家屋調査士の方々に向けたメッセージです。
しかし、他会の皆さんにも読んでいただいていることは承知しています。
たまに皆さんから励ましのメールを戴いて、感激したりしています。

何となく始めたブログも今日で268回目です。
意外と続けられていることに自分でも驚いています。

最近は、毎日のべ400人前後の方々に読んでいただいているようです。この数は、宮城会会員数を越えていますね。感謝です。

さて、このブログの末尾に日本地図が有りまして、どの都道府県からこのブログをお読み戴いているか、その読者数に応じて地図に色が塗られています。
実際はドメインの関係か何かでどの都道府県からか不明な方の数はカウントされないようなので、カウンタの総数と各県の合計は異なっています。
どうもカウンタの総数の半分はどこからのアクセスか分からないようですが。

さて、その地図が、昨日初めてすべての都道府県で色が塗られました。
これはブログの目標だったわけではないのですが、なんか嬉しいものです。

2010年7月7日水曜日

★私の本の読み方(その1) 購入編

まあ偉そうなことは書きません。
新人の皆さんに、一つでも参考になることがあればと思い書いてみます。

研修会の講師をしていると、「この分野の良い本はありますか?」という質問を受けることが有ります。
その分野について、どのレベルの、どの目的か、またはその人のバックボーンによって、この質問の答えは違うのでしょう。

私、書籍に関しては、良書・悪書等の区別はまったく考えていません。
とにかくフィーリングが合えば買って良いと思っています。

私は、月に一度の土曜日の午後に大型書店を3時間ほどかけてすべての書棚を見て歩くのが趣味でした。だいたい2万円前後の本を買って帰ります。
会長になってからは、時間と小遣いがきつくなってきたので、少し量が減ってきていますが。

書店で迷ったら、とりあえず全部買っています。
他の投資に比べたらとても安いものです。

特に初めての分野を把握したいときには、本屋に行ってその分野の書籍を5~6冊買い、なるべく短期間で集中して全部読みます。(詳細は後日書きます)
それで、その分野の雰囲気はわかります。
少なくても、その分野を知らない方には、「知ったかぶり」ができるレベルにはなります。(笑)

気になった本が有れば、当面読む時間が無くても、とりあえず買います。
その時に買わないと、ベストセラーじゃない限り、後で買えないことが有るからです。

また書店以外で興味のある本を見つけたら、携帯電話のアプリであるamazonのスキャンサーチのサービスを利用しています。
これは書籍のバーコードを読み取ると、直接amazonのその書籍のページにに飛んで、そこで注文できてしまいます。
また、検索語を本文に入れてメール送信すると、検索結果のurlをメールで返信してくれます。これも外出時には大変便利です。

書籍は心に響いたときに買わなければなりません。

2010年7月6日火曜日

7月常任理事会

本日は常任理事会が開催されました。

本会総会が5月に開催されて承認された事業計画と、日調連総会が先月に開催されて追加されそうな新たな事業と、本年度のやるべき事業の概要が把握できました。
宮城会の各部も本格的に動き始めています。

各部からの報告事項だけでもかなりの時間を取りました。
その中で皆さんに直接かかわる部分を少しお知らせいたします。
早めに予定表に書き込んでください。

法務局と共催、周年記念イベント
11月7日 若林区文化センター
詳細は後日お知らせします。


○財務部
会費滞納者のために、事務局の事務量が増えている。
この僅かな会員のために人件費を圧迫している。
真面目に納めている多数の会員の会費を値上げしないためにも、協力をお願いしたいし、滞納者には毅然とした事務処理もさせて戴きたい。
また次回総会には会費の納付方法についても提案させていただきたい。


○研修部
1.境界トラブルにおける調査士が果たせる役割(仮題)
8月20日 和田直人先生(静岡大学) 宮城県建設産業会館
併せて地積測量図の作成方法の研修

2.測量実務研修(初級)
8月28日~29日 現地実習編
9月4日      計算整理編

3.民法研修(債権法を中心に)
12月3日 斉藤睦男先生(当会顧問弁護士)

○広報部
1.志津川高校測量体験授業
今秋、好評につき今年度も開催
2.ホームページの刷新
現在テストページで調整中


忘れていけない恒例の斎藤仙台支部長による手作りスイーツシリーズですが、
本日は「レアチーズケーキ」が差し入れされました。
材料費が結構かかっていますよ。
ご馳走様でした。

2010年7月5日月曜日

ADR手続きを弁護士と一緒に代理すること

第5回土地家屋調査士特別研修の合格者発表が間もなくですね。
今回受講なさった方々は受験対策もバッチリと聞いてますので、特に心配はしていません。

さてこの特別研修の合格者(認定調査士)は、土地家屋調査士法第3条第2項のいわゆるADRの手続き代理業務ができます。
しかし、この認定調査士の「手続き代理業務が弁護士との共同代理なら現実的に意味がない。」とか、「地権者が弁護士に委任して更に土地家屋調査士に委任することは無い。」との意見があります。

私も実はそう思っておりました。共同委任は現実的ではないと。
特別研修はもっと先の土地家屋調査士の夢の為の入り口だと考えていました。

しかし、最近私は、弁護士と共同でADR手続代理業務を受託する機会を得ました。
結局地権者は、境界問題を悩んだときに、弁護士に行くルートだけではないのですね。

私の場合は、お客様の土地の境界調査をしている際に、隣接者からの強い主張により、隣接者とお客様との間でトラブルに発展しそうになったケースです。

この場合筆界はハッキリしていたので、ADRか裁判かという話になり、ADRを選択することになりました。当然私に手続きを依頼したいという話しになり、弁護士と共同代理だと説明したところ、弁護士の選任まですべて私に任せると言われました。

こういった際に共同代理が成立するのですね。
土地のすべての状況を把握して且つ信頼関係を築いた土地家屋調査士が、弁護士を選定して、調査した資料を整理してADRの手続き代理業務を担当することは、お客様にとっても理想的と考えられます。

この私の前例が後から続く後輩達のためになるかも知れないと思っていたのですが、この事件はADRに持ち込む直前に解決しました。(解決してお客様の為になったので「残念」とは絶対に言えません。)

2010年7月4日日曜日

坂の上にたなびく一筋の雲

「この坂道を登り詰めていけば、やがてあの雲に手が届く」

「坂の上の雲」司馬遼太郎の代表作品です。皆さんもお読みになった作品でしょうし、3年間に渡るNHKのスペシャルドラマになったのでご覧になった方も多いでしょう。

明治と言う時代、封建社会の終焉とともに唐突にすべての人間に可能性が開かれた時代。
封建という押し付けられた国家から自らが参加できる国家になり、若者は国家の未来を皆で真剣に議論し、「個が自律してはじめて国家も自律できる」という溢れんばかりの理想で走り回った時代。

明治と言う時代、日本はなんて貧乏で、そして真剣で、エネルギッシュで、理想に燃えていたのでしょうか。


この週末、愛媛会の研修会の講師にお招き戴きました。

私にとっては、なかなか行けない愛媛なので「坂の上の雲ミュージアム」に行って来ました。期待以上に素晴らしい展示でした。

建築も安藤忠雄氏の設計だったんですね。周囲の環境との融合と、内部の展示とその導線を見事に具現化された建物でした。事前に建物に対する予備知識はまったく無かったので、建物だけでも堪能できました。

展示内容も司馬の同小説と同じで恣意的な展示ではなく、敢えて事実を淡々と積み重ねるようなものでしたので、なお一層入り込めました。

秋山兄弟と子規を描いて当時の時代と日本を描き出そうとしているのですが、それがよく分かる展示でした。
正岡子規の死ぬ直前に新聞社に宛てた手紙などでは涙が出ました。

「平成に生きる私たちは坂道を登る覚悟が有るのだろうか。それ以前に、雲が見えているのだろうか。」そんなことを考えた松山訪問でした。

2010年7月3日土曜日

単なるネタです

昨日の書き込み「長く会長を続ける秘訣」は、お騒がせしました。
本人は単にネタのつもりだったのですが、何人かからご心配の連絡を戴きました。

「どうかしましたか?」
「何か怒っていますか?」
「何か有ったのですか?いつもと違うトーンの書き込みだったので」

深読しないでください。
具体的には何も有りません。単にネタでした。
いつもこのブログはその日浮かんだことを、あまり構成せずに一気に書き込んでいます。
ですから、何故この日にこのネタか、後で自分でも分からないことが有ります。
今回は国政選挙を見ていて思いついたのかも知れません。

役員とか会長とかについては、以前書いたように「役員はボランティアではない。」と言うつもりで役員をやっています。
「役員になりたい人はなった時点で目的達成。」「その人が次に狙うのは「長くやりたい。」」ということも考えています。役員になりたいというだけでは、個人的なことでしょう。そんな役員じゃマズいでしょう。そんなことを昔から考えていましたので、一度そのあたりの考えを披露しただけですね。

いつも普段良い人キャラでいるのに、地が出ちゃったかな。

また「境界杭型ボールペン」についてもコメント戴きました。
あれは最初愛知会で作られたものを、その後近畿ブロックでも採用されたとのことでした。
愛知発って結構有りますよね。いつも参考にさせてもらっています。

2010年7月1日木曜日

長く会長を続ける秘訣

7月になりました。
お陰様で、会長に就任して1年と1月過ぎました。
そこで、長く会長を続ける秘訣を考えてみました。
  • 会長しか知らない分野を増やしておくこと。
  • 会務の決済方式を重層的にかつ複雑にしておくこと。
  • 将来会長のライバルになりそうな人を役員に置かないこと。
  • 日調連から来た文書で自分が説明できないものは会員に流さないこと。
  • 例年より格好の良い行事をしたら必ず会長の名前入りの記念誌を出しておくこと。
  • 自分がやりたくない行事は「会費の無駄を省いている。」と言ってごまかすこと。
  • 総会資料は必要最小限で済ますこと。
  • 総会資料で質問が予想されるものは最初から配布しないこと。
  • 総会では笑顔を保ちながら丁寧な説明を避けること。
  • 総会で意見が出たら「ご要望として検討させていただきます。」と言うこと。
  • 懇親会でも率先して高い席に座り、気楽に話しかけにくい雰囲気を醸すこと。
  • 意見の違う会員がいたら「温度差ですねぇ。」と言って終わること。




境界杭型ボールペン

これ良いでしょ。


プラスチック製の境界杭ではありません。
ボールペンです。

近畿の土地家屋調査士会の広報グッズです。

私はこれ結構好きです。

以前仙台支部で金と銀の金属製の杭型文鎮を作りました。やっぱり土地家屋調査士は境界杭が好きなんですね。

ボールペンを戴いた時に、「地価の高いシビアな現場ではこのサイズの杭として使えるかな。」なんて、話した記憶があります。(w)

このペンの軸の横に「境界杭はあなたの財産を守ります 土地家屋調査士会」って書いてあるんですよね。


ボールペンは手頃な広報グッズですね。
文具ですから誰にでも使えて、安価で、メッセージも書けるし、小さいのでどこにでもおいてもらえるし。

細めで軸の丸い「赤白測量ポール型」も目立って良いかも。